今夜はワタシの独り言でも聞いて頂きましょうか。 ワタシがお慕い申し上げていた、お棚のイトハンのことなど、お話ししたいと思います。その名をおいちさんと仰います。おいちさんの一番年かさの曾孫さんが、もう70歳になったらしいので、
以前、「ともいきの木」で、榧があの子の小さい時を話していたから、ではボクも、とふと思いついた。 ボクがあの神社にいたのはあの子が子供のうちだけで、榧に比べるとボクの寿命も人間のそれに近く、いや、もっと短いので、ボクがあの子のことを覚えている…
ボクがあの子に出会ったのは、彼女がまだ5歳の頃だった。
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