雨だれ
雨、雨、雨、、、、、夜になって少し強くなってきた。
そう言えば、昨日の朝日こども新聞に、雨をテーマにした音楽、として、
1)ビバルディの「四季」から「冬」の第2楽章、「恵みの雨が降って、植物の芽生えを準備させる」
他にも日本人による作曲が数曲挙げられていたのだが、
折角なら趣旨をもう少し広げてショパンも挙げて欲しかった。
「プレリュード 作品28-15」 別の名を「雨だれの前奏曲(=雨だれ)」
これは日本の梅雨とは程遠い雨だが、降り注ぐ雨の音がこれ程切なく、泣けてくる雫はそうそうない。
一色まことさんの言葉を借りると、中間部の不気味な感じ、不安感、とはまさに上手いこと表現しているな、と思う。ポーランドの雨はいったいどんな雨なのだろう、どんな雨音を聞けばあの曲が書けるのだろう、、、。
ショパンの曲というのは、楽譜だけ見ていると、これなら自分でも弾ける?という錯覚に陥ってしまう“楽譜あるある”がある。私は小さい頃、ついた先生の趣味なのか、音楽教室の方針だったのか、弾き始めから5年もの間、チャイコフスキーばかりを弾かされていたので、新星堂のような楽譜を扱っているショップに入ると、ショパンが弾きたくて弾きたくて仕方がなくて、せめて楽譜だけでも欲しい、と手に取ったものだ。「子犬のワルツ」「ノクターン」「レ・シルフィード」etc、etc、
これらの曲は超絶技巧とは程遠い曲なので、店先でちらっと見ただけで、“ちょっと位なら浮気してもよいよね?” と甘い誘惑に駆られてしまうのである。“少し位なら、他の作曲家のを弾いてもよいよね?”と。
ところが、何故かバレルのだ。家でショパンを弾いた次のクラスは、必ず、
「他の曲を弾いたわね?」
と言われ、何故謝らなければならないのだ?と疑問に思いながら、まだ小さかった私は
「ごめんなさい」
と呟いた。
「何故、弾いてはいけないんですか?」
の一言も言えずに。
雨の音、少し、弱くなってきた。嵐の前の静けさなのか、風が段々おさまってきて、この位の雨粒の強さが、曲を思い起こさせる。
あの頃、弾いてもよい、ともし言われたとしても、音色は出せなかっただろう。それ以前の問題で、理解するにはまだまだオコチャマだったのだ。
今ならどう?
己の情感が震えても、今度は指が動かないだろうね、、、、
今日のお薦めのワイン
ベルンハルト・フーバー / マルターラー・アウスレーゼ 2003年
https://nuimama-ny152.shop/?pid=135280769
生産者 : ベルンハルト・フーバー
地 域 : ドイツ > バーデン地方
品 種 : ヴァイサーブルグンダー(=ピノ・ブラン)&フライザマー
今でこそピノ・ノワールの造り手として不動の地位にあるフーバー醸造所だが、ドイツ国内での知名度を飛躍的に上げたのが実はこの『マルターラー』。地元にしかない非常に希少なこってり系の品種フライザマーとエレガントなピノ・ブランをブレンドした珍しい逸品。このキュヴェは非常に糖度の乗った温暖な2003年に限り造られた、やや甘口のスペシャルバージョン。10年以上の熟成を経て深みのあるデザートワインになった。
凝縮感があり、豊かなボディを感じさせる高級ワイン。長期熟成ができる逸品!
という売り文句のあるデザートワインをなんと!こともあろうに、大胆にも!イタリアンで赤の前、白の一番最後にアウスレーゼとは伝えずにサービスしたところ、大受け!いや、大好評で、まさかデザートワインとは思えない、絶妙な旨旨系のやや辛口位にまで落ち着いた甘みが、食事にもバッチリあって、最高!の1本となった!
(申し訳ないです。あまりのことに「!」マークが連発)
正直、誰もがこんなに化けるとは思わなかった、が本音だろう。なんて楽しい!! だからワインに、“はまって”しまうのですね。
ふと、今夜の雨音が聴いていたら、本でも読みながらマルターラー飲みたいな、と思ってしまったわけです。寝酒にね。
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