ワイン手帖

ワインショップ「Shopgirl_NY152 」 エッセイ&ワインこぼれ話

DJの水野さんカッコヨスギ

 

音楽を楽しみたい人にはふたパターンあるそうで、静かにゆっくりひとりで聞くタイプと、みんなでワイワイはっちゃけながら動くタイプ。

 

大概はそのふたつに分かれると何かで読んだことがあるが、私は欲張りなので両方だ!

 

赤ん坊は、この世に生まれ落ちて7日目位に自宅に連れて来られる訳だが、私の場合、帰った途端、待っていたのはベートーヴェンの「運命」だった。クラシックしか聴かない父親が、産まれたての赤ん坊に初めて聴かせた曲が、なんで「運命」なのか、本当にまったくもってよくわからん。おかげで私は寝るどころか大泣きして、母の言葉を借りると、凄い勢いで泣き叫んだらしい。流石に慌てた父は、直ぐに「白鳥の湖」に切り替えた。すると、あれだけ火のついたように泣き叫んでいた私が、ピタッと泣き止み、じっと聞いている。おや?っと思った父が再び「運命」をかけると、我が子は再び大泣き。その様は父にはかなり面白かったようで、産まれて間もない子供に何をするのだと、母に激怒されたらしい。

 

以来私は、いまだに「運命」は大嫌い!である。ベートーヴェンは好きな作曲家だし、ピアノ曲はよく弾いていたが、これだけは最初のワンフレーズだけで、ジャジャジャジャーン、までいかないジャ、位が聞こえてきただけで速攻、チャンネルを変えるか音を消すか、自分の居場所を変える。嫌いな理由もわからない。ただただ、生理的に受け付けられない、受け入れることができない音色、としか言いようがないかも。

トーサンあなたのせいです。

 

そんな私は、やはり圧倒的にクラシックをよく聴くのだが、バリバリのディスコ世代でもあるので、もっともディスコでクラシックは殆どかからなかったにも関わらず、たま~に、かかるとそれでも踊れた世代なので、笑、だから両方とも好きなのである。

 

そして、今、後者のカリスマ的存在が、DJの水野蒼生(あおい)さん。

 

史上初のクラシカルDJだ。

 

なんと言っても経歴が凄すぎてビックリポンな方なのだが、簡単に紹介すると、

 

オーストリア国立ザルツブルク・モーツァルテウム大学のオーケストラ指揮、合唱指揮の両専攻に在籍していて、音楽の都ザルツブルクカラヤンの後輩としてクラシック音楽の真髄を学ぶかたわら、東京で「クラシックの入り口の人間」として、形に囚われない新しいクラシックの楽しみ方を提案する活動をしている。という方。なんと、

バートライヒェンハル管弦楽団、南ボヘミア室内管弦楽団ハンガリー国立ブダペスト歌劇場管弦楽団などのプロオーケストラを「指揮」、している、実はバリバリのクラシック界の若きプリンスだ。

 

その彼が、今年の『ラ・フォル・ジュルネ TOKYO』に出たのである。

 

 「ラ・フォル・ジュルネ」は、フランス語で「熱狂の日」という意味で、モーツァルトの喜劇「フィガロの結婚」に由来しているらしいのだが、そのフェスが今年は彼だった。

 

このフェスの紹介を少ししておくと、

有楽町にある東京国際フォーラムを中心に、丸の内全域を巻き込む世界最大級のクラシック音楽のフェスで、開催期間3日間、国際フォーラム内にあるすべてのホールが3日間フル稼働し、開催される有料公演は毎年100公演以上。

海外からの大御所アーティストによるマスタークラスや無料の野外公演などさまざまなプログラムが目白押し。フォーラムの地上広場にはクラシックカーを改造したお洒落な屋台がズラーっと並ぶ「フェス飯」という人気の屋台まだ登場する。動員数は毎年数十万人、フジロックサマソニのいわばクラシックバージョンが、この「ラ・フォル・ジュルネ」。音楽の祭典という訳である。


もともとこのフェスは1995年に南フランスのナントで生まれ、誕生から24年目になる今では、世界各国で開催されている地球規模の音楽フェスとして親しまれていて、確かマンガにもこのフェスのことチラッと出てきたような、、。

日本にやってきたのは2005年、毎年、GWに開催されている。


テーマが決まっていて、初年度は「ベートーヴェン」、翌年は「モーツァルト」、というように毎年違うテーマで開催されるのも楽しい所以。フェスが上陸したのが2005年、その記念すべきその年に仕事でその場に居合わせた私は、仕事なんかしてる場合じゃない!!観客側に行きたい!と思ったものだった。

 

今年、2019年、5月、ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2019、開幕。

 

地下ホールEで、水野さんのパフォーマンスがスタートした。初めてフェスの存在を知ったあの日から、毎年GWは仕事で、とても休める状況にはいなかったのだが、やっと自由になれて行けるかと思いきや、大人の諸事情って奴で今年も行けず、、、、、どこかのテレビ局でやってくれないかなと、思っていたら、NHKのクラシック音楽館で取り上げられていて、折角なら全部放送して欲しかった。

 

彼の凄いところは、クラシックを分解して新たに組み立てること。パズルの組み換えって実は簡単なんですよ、と言わんばかりに、新しい音楽を生み出していく。いったい、何曲使われているのだろ??と数えたくなる程、沢山の楽曲の一部分を切り取っては、別のパートと繋ぎ合わせていく、まさに職人肌。

 

聴いてい兎に角楽しい。身体がうずうずしてきて、踊りだしたくなってくる。あの感覚って、実はディスコなんだよね。肉体を使って表現したくなってくるから不思議だ。

 

ある老舗のレコード店が言っていた。

演奏だけでは駄目、人として魅力的か、演奏からほとばしる熱と個性があるか、って。

 

まさにそれ水野さん!

 

 

 

今日 のお薦めのワイン

R&L.ルグラ / エヴァネッセンス・ブランド・ブラン・ブリュット・ナチュール 2002年

https://nuimama-ny152.shop/?pid=135421798

 

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R&L.ルグラ / エヴァネッセンス・BB・ブリュット・ナチュール2002年

 

※ボトルにNo.(製造数番号)入りです!

生産者 : R&L.ルグラ社

地 域 : フランス > シャンパーニュ地方 > シュイィ

品 種 : シャルドネ100%


 R&L.ルグラ社は、エペルネの南東シュイィ村に位置する小規模シャンパンハウス。オノーレ・ルグラ氏が1790年にブドウ畑を購入以来、200年以上続く由緒あるドメーヌ。
 14haの自社畑と10haの契約畑を所有。充実した醸造設備と伝統的な手法によるシャルドネ種を用いた本物志向のシャンパーニュ造りで知られている。特に欧州各国のトップクラスのホテル&三ツ星レストランでの評価が高く、プロのご用達シャンパーニュとして定評がある。トゥールダルジャンやニッコウ・ド・パリのハウスシャンパーニュにもなっていた。
 生産の殆どが欧州での販売に充てられており。品質は安定して高く、シャルドネ種の潜在力を信じた、フレッシュさを基調にしたシャンパーニュ造りに徹している。


 日本に輸入されているアイテムは3種類なのですが、その中にこのワインは含まれてはいません。これは息子エヴァ君の誕生を記念して造られた特別仕込みのシャンパーニュシャンパーニュデータブックにも掲載されていない逸品。生産量、僅か5000本! No入り。
 うっとりする程、美味な一口で、ごめんなさい、、、コメント考える前に飲み干してしまいました。

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素敵なエチケット(=ラベル)

 

 

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