オフヴィンテージはお買い得
ワイン召し上がる方なら一度は聞いたことのある単語。
『オフヴィンテージ』
最近、意外にこれ、知られていないのかも?
と思うことがあり、友達に「お買い得よ」と言ったら、
「いいこと聞いた!」
と喜んでくれたので、それではもっとお薦めしちゃおかな、と思った次第。
オフヴィンテージとは、そんなにできの良くなかった年のワインのこと。
これは、人為的被害ではなく、一般的には悪天候による出来不出来のことです。収穫前に大雨に降られた、突然の雹に見舞われた、晴れの日が少なく=日照時間が不足した、とか、人間の力ではどうすることもできなかった理由で、生産者が各々で決めている一定水準に満たなかったワインの収穫年をわかりやすく『オフヴィンテージ』と言います。
それに対して、大変よかった年のことは、『オンヴィンテージ』とは言いません。すっごいよかった年は『ゴールドヴィンテージ』という表現もしますが、まあ、普通に「いい年」、で片づけられてしまうかも。
では、このオフヴィンテージ、「買ったら損」と思っていらっしゃる方が多いので、逆に私はお薦めしています。但し、どうしても、そういうものは買わない、という方もいらっしゃるので、これはあくまで参考までに読んで頂ければ嬉しいです。
よく、お子さまの生まれた年や、結婚記念年のワインが欲しい、と探されている方、多いと思いますが、その年が、この『オフヴィンテージ』だったら、どうしますか? 購入するのを諦めますか?
NO!
実は、我が家の記念年もオフヴィンテージです。1993年、そんなによい年でも普通でもなく、むしろ少し悪い年。なのですが、我が家の自宅用のワインを入れているセラーには1993年しか入っていないです。笑
何故か?
それは、よい生産者(特にフランスボルドー地方)の、ある一定以上のクラスに関して言えば、寝かせておくと、非常に美味しく化けているからです。
化ける?のですよ。ワインも。寝かせておくと。
わかりやすく例えると、、、。
出来立てのワインというのは、ある意味、暴れ馬のようなもので(例えが悪くて申し訳ない)、できのよくない年は暴れ方がスマートではないのですね。いい年は暴れ方もカッコイイです。凛々しいというか、ひと蹴りした姿に勢いがあるというか、これは只者ではないぞ!と思わせてくれるオーラのようなものを持っている。ところが、イマイチの年は、ひと蹴りもしてくれないし、足あげてくれたけど、片足だけ?とか、なんかオーラはいつもに比べると小さいね、という感じです。イメージできましたか??
私は競馬をやる訳ではないので、これはあくまで私の勝手な例えです。
ところが、元々がいい馬だったり、素質のある子どもというのは、少し休むと、挽回した時のエネルギー半端ない、ことありませんか?
ワインもまさにそれと同じで、生産者が丹精込めて造っているのは毎年同じこと。寝かせて、休ませてあげると本来の底力を発揮し、充分に楽しめるワインになってくれるのです。
ひとつ、条件があるとすれば、それは直ぐに飲まずに、寝かせておいて欲しいこと。
『オフヴィンテージ』は、特にボルドーは値が吊り上がらない為、できのよい年に比べると、少し安くで手に入ります。生産量も例年に比べるとやや少なめ。ですから見つけたら「買い」のチャンスかもしれませんね。
直ぐに飲んでしまうから、暴れ馬が後ろ足蹴った状態、イマイチ、なので、イマイチにさせない為にも、寝かせて欲しいです。
そうは言っても、暑い日本でセラーもない家で寝かせるのは至難の業。お子様が成人するまで寝かせたいなら、預かりをしてくれるプロの業者に任せてしまいましょう。管理してくれるのだから、楽チンですし、安心ですよね。
申し訳ありませんが、私に預かってください、は、お断わりしてます。
最近、風評被害、という言葉が、日本でも災害の度によく耳にするようになりました。それによって、農家さんがどれだけ大変な思いをしていらっしゃるか、ワインも全く同じです。葡萄は農作物ですから。
いい年だけを買い漁るのではなく、悪い年も、悪い年こそ、購入するのが、本来の生産者に対するマナーだと、私は思っているのですが、どうでしょう。悪い年だから、と言って、もし誰も買わなかったら、生産者の方たちは大変なことになります。
実際、私の大好きな生産者で、倒産した方もいらっしゃいますし、、、、。倒産したのは、天候だけではなく経営手腕に欠けていらしたのかもしれません。が、天候ごときで逆に倒産して欲しくないです。
その為にも、よくない年です、と情報が入って年でも、買っていますし、買いたいと思います。
私たち販売する側の人間が、どれだけきちんとお客様に説明できているのか、次第だと、思うのです。
デイリーにはそんなに影響しませんから大丈夫ですよ~~~~
今日のお薦めのワイン
ゲオルグ・ブロイヤー / シュペートブルグンダー・ロゼ 2014年
https://nuimama-ny152.shop/?pid=136653102
生産者 : ゲオルグ・ブロイヤー
地 域 : ドイツ > ラインガウ
品 種 : シュペートブルグンダー=ピノ・ノワール
ドイツきっての銘醸地、ラインガウ。その西側に位置するリューデスハイムの急斜面、なんと斜度60度の畑から、ストイックで引き締まった味わいのドライ・リースリングを生み出しているドイツを代表する生産者がゲオルグ・ブロイヤー。美人でカッコイイ素敵な女性テレーザさんが、急逝した父上の跡を20歳という若さで継いでから早15年。2016年にはワインガイド「ファルスタッフ」で最優秀女性醸造家賞を受賞したり、国内外のコンテストで審査員を務めるなど、年々貫録を増してきて、新醸造所計画も着々と進行中だとか。(もう出来上がっているのか??)
「生産者がはっきりとわかるワインを造りたい」というポリシーのもと、確かに、飲めばわかる!GB(ゲオルグ・ブロイヤー)ワイン。看板ワインは30年熟成可能なリースリング、最高峰のシュロスベルク。ブロイヤーと言えばリースリング、というイメージが強い。確かに生産量の80%を占めているのがリースリングなのだが、シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)もしっかりと作っていて、やっとやっと待ちに待ったシュペートブルグンダー・ロゼの登場!
ゼクト(スパークリング・ワインのドイツ語表記のこと)用の葡萄から造られたロゼ。凛とした酸とミネラルが特徴、ということだったので、リースリング同様、かなりしゃっきりタイプを想像していたのだが、さすがシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)! 充分にエレガントさも持ち合わせていて、旨い!
ただ単に優しいだけのシュペートブルグンダーではなく、テレーザさんの顔がチラリと垣間見えた、存在感ありありの、きちんとタンニンも感じられるロゼ。優しいけれど1本芯の通った女性?的な感じ。
まろやかな酸味を持つ料理との調和が抜群でした。
(今日のご紹介したワインはオフヴィンテージではありませんので、念の為。)
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