ワイン手帖

ワインショップ「Shopgirl_NY152 」 エッセイ&ワインこぼれ話

『オレンジワイン』て、オレンジからできてるの?

 

いえいえ、葡萄から造られています。だったら、どうして「オレンジワインなの??」

 

と思われたことありませんか?

ごもっともです。何故、オレンジワインなるものが誕生したのか、どこで?いつから?

今日は、オレンジではないのに、オレンジとはこれ如何に? をご説明しましょう。

 

その前に、まず葡萄には 黒ブドウ(赤ワイン用)と 白ブドウ(白ワイン用)があります。 

黒ブドウ(皮が紫や黒)   皮や種ごと醸造すると         赤ワイン
白ブドウ(皮が黄色や緑)  皮や種を取り除いてから醸造すると   白ワイン

ついでに

黒ブドウ          皮や種を取り除いてから醸造すると   ロゼワイン

そして
白ブドウ          皮や種ごと醸造したものが       オレンジワイン


皮や種も一緒に仕込むことで、皮からくる香りや、種から出る渋味(通常、白ワインは渋味がない)を伴う複雑な味わいのワインになるのです。ですから、赤ワインのような白ワイン、という言い方をよくします。ロゼワインとは真逆の製法ですね。

 

さて、そのオレンジワイン、どこで、いつ頃から造られたのでしょう。

 

ルーツはなんと、今から8000年前(紀元前6000年)、ワインの発祥の地と言われているジョージアでした。

しかし、ひと昔前まで、ジョージア旧ソ連支配下にあった為に、国際市場には出まわらず忘れ去られた存在でした。それがある時、イタリア人の自然派の生産者の目に止まり、一躍ブームになり、今では世界中のあちらこちらで生産されるようになったのです。

 

ジョージアは、今でも素焼きの甕「アンフォラ」を地中に埋め込み、そこにブドウを房ごと入れて製造しています。この「アンフォラ」意外に大きくてびっくり、万が一、誤って落ちてしまったら、、、、自力では這い上がれない大きさです。元々は地中には埋めず、地面に置いて使っていたのが、ある時、地震で割れてしまった為、それ以後地中に埋めた、と言われています。アンフォラの他にも「クヴェヴリ」と言われる陶器を埋めて、白ブドウの果皮や種を果汁と一緒に発酵させて白ワイン(オレンジワイン)を造っていました。

 

味わいは、アプリコットオレンジピールなどのアロマティックな白ワインのような香りと、赤ワインのような渋味と苦味を併せ持った飲みごたえのあるタイプが一般的です。

ちなみに、この「オレンジワイン」という呼び名はイギリスのワイン商が2000年代に作った造語で、オレンジワインの伝統的な産地であるジョージアグルジア)では、アンバーワインと呼ばれています。

 

赤ワインと同じプロセスで造られていますが、白ブドウの果皮中にはアントシアニンが含まれていないので、赤色にはなりません。代わりに黄色系色素が溶出することで、オレンジに近い色調になります。

 

使われる品種は、一般的にはヴィオニエやゲヴェルツトラミネールのような芳香性が高いブドウ、ジョージアですとルカツティリのように、酸味の強い品種が使われることが多いのですが、今回、ご紹介するのは「ツォリコウリ」という地ブドウから造られたワイン。珍しくて美味しいオレンジワインに出会えました。

 

 

 

  

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今日のお薦めのワイン

ザザ・ガグア / ヴィノ・マルトヴィレ・ツォリコウリ 2015年

https://nuimama-ny152.shop/?pid=139645204

 

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濁りのオレンジワイン

 

※当サイト初のジョージア!から、初上陸のオレンジワインです。

生産者 : ザザ・ガグア

地 域 : ジョージア > サメグレロ地方

品 種 : ツォリコウリ100%

栽 培 : ビオロジック

 

 ジョージア西部の重要ワイン産地イメレティ、そこよりもさらに西に進んだジョージア北西にサメグレロ地方があります。ブドウ畑のほとんどは、山間部を縫うように流れる5つの川の渓谷の斜面や丘の中腹にあります。
 9世紀にこの地域でフィロキセラが蔓延する以前は、60以上のローカル品種が存在したそうです。この地方で最も有名な白ブドウといえばやはりツォリコウリ、ちなみに赤はジョージアでも珍しい土着品種のオジャレシです。 


 イメレティより更に西北西のサメグレロ地方マルトヴィレで、別々のワイナリーを2002年から営むご夫婦の、まずはご主人ザザの「ヴィノ・マルトヴィレ」が初上陸!! ツォリコウリを除梗し、2015年まではステンレスタンクで醸し後プレス、発酵・熟成のステンレスタンク(2016年からクヴェブリを使用)。
 憂いあるキャラメル色、アプリコットジャスミンの香り。軽めのタッチで青トマトやカイエンペッパー、程よい甘みと苦み、穏やかな印象が心地よい辛口。フレンチでもイタリアンでも、なんとおでんや金目鯛の煮付などの和食にも!何にでも合わせられる優れものです。

 


 一口飲んで即仕入た程、気にいった1本です。“じみ” の “じ” が、“滋養の滋!”。その一口で、何と合わせようかな、、、と想っていると、営業さんの「おでんは?」の一言。まさに和のおだしの感じ。和食との相性抜群だろうな、という期待を込めながら、イタリアンに持ち込んで(笑)、これまたイタリアンなのに美味しい鮪を出して頂き、絶品だ~相性バッチリ~と皆で大満足して、、、。
 「濁りって見てるだけで食欲そそられるよね?」

と、お客様が呟いていらっしゃいましたが、本当にその通りでした。
 濁りなので、グラスに注ぐ前に必ず、静かにボトルを振ってから召し上がってください。

 

 東京が先に完売してしまったので、大阪からかっさらってきました。

 

  


 

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