ワイン手帖

ワインショップ「Shopgirl_NY152 」 エッセイ&ワインこぼれ話

池田二十世紀美術館

 

その美術館に私が行ったのは多分38年位前。そこへ行くのが目的でもなく、ましてやあの絵を観る為でもなく、本当に偶然、立ち寄っただけだったのです。

 

その美術館の名前は『池田二十世紀美術館』、そして、出会えたその絵は

 

ゲルニカ』 

 

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ゲルニカ

 

これを残した人は

 

パブロ・ピカソ

 

ピカソの数ある絵の中でも、人気も知名度も高い傑作です。

 

 

『池田二十世紀美術館』ができたのは、1975年。我が国初の本格的現代美術館で、場所は伊豆の一碧湖のほとり。土地も建物も、そして所蔵作品の大半も、ニチレキ㈱の創立者である池田英一氏が寄付したもの。

 

私は友達の別荘に行った帰り、真っ直ぐに東京に戻るのはつまらない気がして、一碧湖にでも行ってみよう、と途中下車しました。

 

一碧湖というのは、伊東市にある火山の火口に水が溜まったもので、ひょうたん型をした池のでかい奴。周囲の長さ3.7kmと案内に出ていたので、ぐるっと一周歩いてみようと降りたったのでした。ここは、確かに日本百景に選ばれている位ですから有名は有名なのですが、それより私の気を引いたのは、大好きな与謝野晶子が好きだった場所だからです。数多くの短歌をここに訪れた時に残していて、ファンとしては行ってみたいな、と。それって、今で言う聖地巡礼?アニメではありませんが、ファン心理、近いものありますよね。

 

そして、折角来たのだから、美術館も寄って行こう!的なノリでした。ピカソの本物、まだ見たことないし、、、。

まさかね、『ゲルニカ』が来てるとは! 正直、失念していたのです。

 

都内ではない平日の美術館、それが置かれていた部屋には、恐らく5人もいなかったような。静かな静かな空間に、ひっそりと、しかし、これ以上ない迫力と重さで、その絵はそこにいました。

 

 一目見て、涙があとからあとから溢れてきて、堰を切る、という言いまわしがありますが、本当にそれが一番しっくりくる表現かも。衣服を捕まれ破り取られ、胸をと言うより、もっと奥深くをわしづかみにされたような一撃がありました。

息ができない。

 

それ程、あの絵は人智を越えた何か、領域の違うものを秘めていて、表現できないもどかしさが今も私をズタズタにしていきます。

 

本物の威力迫力になぎ倒され、初めて戦争を身近に感じた絵だったかもしれません。

 

 

 

あれから、ずーーーーーーーーっと魅せられて、ストーカーのようにあちこち行ってます。

でも最初の一歩は、この美術館でした。

 

 

 

 

 

 

 

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今日のお薦めのワイン

フーバー / ヴァイサーブルグンダー “H” バリッククラブ 2015年

https://nuimama-ny152.shop/?pid=135280999 

 

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フーバー / ヴァイサーブルグンダー “H” 

 

※通常のヴァイサーブルグンダーではありません。エチケットに“H”の文字が入っているものは、バリッククラブのワインです。


生産者 : フーバー

地 域 : ドイツ > バーデン地方

品 種 : ヴァイサーブルグンダー(=ピノ・ブラン)100%


 フランスとスイスとの国境線沿いに位置し、ドイツで最も温暖な地、バーデン地方。そこで今、最も注目を集めているのかフーバー醸造所。
 2014年、55歳の若さで永眠したベルンハルト氏。彼が研修生だった頃、13世紀の古文書に出会い、そこで故郷マルターティンゲン村がかつてピノ・ノワールの一大名産地だったことを知り、1987年、当時加盟していた共同組合を脱却して、自分の醸造所を立ち上げました。
 当時、安価な甘口ワインばかりを造っていた世間の冷たい風にさらされながら、ピノ・ノワールの栽培にすべてをかけ、次第にその名は世界に轟き、たった20年ほどでドイツで最も権威のあるワインガイド「ゴーミヨ」で、2008年度最優秀醸造家賞を受賞。
 醸造所のあるマルターティンゲン村は、ちょうどフランス・ブルゴーニュ地方から地層が続いていることもあり、地質調査の結果、コート・ド・ニュイとよく似た赤い石灰岩土壌だということが立証されています。

 今は、その熱き魂は息子のユリアンさんに受け継がれ、少量生産にこだわり、ブドウの収量は平均収量をはるかに下回る、圧倒的な凝縮感の源。ゆえにワインは希少性も高く、世界的に最も手に入りにくいワインのひとつとしても数えられています。
 
 2015年は通常よりも温暖で雨の少なかったヴィンテージ。軽やかで溌剌とした味わいのワインを造るには不向きな年だった為、自然な酸をできる限り保つために収穫はいつもより早めに行いました。ブドウは3回目と4回目使用の225L樽にて12ヶ月間酵母と共に熟成。早めの収穫の甲斐あって、アルコール度は13%。多くのワイナリーが14%の非常に重たいワインが生まれた中、非常にいい酸の乗り具合で、若いうちは軽やかでバランスの良い味わいが楽しめ、長期熟成も可能なワインに仕上がっています。
  

 

 

 

 

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