ブルゴーニュの小さな村「コルゴロワン」と「モノポール」だの色々

「コルゴロワン」なんていう地名、聞いたことありますか？？ワイン好き～とか、ブルゴーニュ好き～という方でも、なかなか直ぐにはピンとこない村名かもしれません。

この地名知っている人かなりのオタクかも。と言うか地元通。笑

例えて言うなら、東京都〇〇区△△50-50-50←のうち、△部分を知ってる、という感じです。そして、この「コルゴロワン」を一躍有名にした生産者が、、、こちら

生産者　：　Dom.ダルデュイ

かつて、レーヌ・ペドーク、ピエールアンドレを所有していたダルデュイ家が、2002年両ネゴシアン部門を売却し、40haにおよぶ自社畑のワインに経営を集中させる為に誕生したのがドメーヌ・ダルデュイ。
　現在コルトンを始めとして６つのグラン・クリュ、プルミエ・クリュ15を含むジュヴレ・シャンベルタンからピュリニー・モンラッシェにいたる様々な畑を所有しています。テロワールの特徴を出すワイン造りを何よりも大切にしていて、徐々に有機栽培を始め、2012年にはビオ・ディナミの認証を取得しました。
　３代に亘り女性が経営者。姉妹が営むコート・デュ・ローヌのドメーヌ・ラ・カボットの販売も手掛けています。

f:id:wine-techo-kotonoha:20190916170025j:plain — ラドワ・ヴィラージュ “クロ・デ・シャノ” モノポール　2016年

今日のお薦めのワイン

Dom.ダルデュイ　/　ラドワ・ヴィラージュ “クロ・デ・シャノ” モノポール　2016年

https://nuimama-ny152.shop/?pid=145504047

地　域　：　フランス　＞　ブルゴーニュ　＞　コルゴロワン

品　種　：　ピノ・ノワール100％

Bio認証　：　ビオディナミ

　以前はレ・シャノとして２区画をブレンドしてリリースしていましたが、2013年から区画ごとにリリースしています。平均樹齢35年。発酵はステンレスタンクにて。その後、228L樽で最低12ヶ月熟成（新樽15～20％）。樽は主にアリエー産を使用しています。

　ラズベリーやイチゴの小さな赤い果実の香り、僅かなスパイスも。飲み飽きない味わいで、以前より、より繊細なワインになりました。

さて、ここでおまけのプチワインセミナー？ひとつふたつ。

ワインの名前の中に出てきた「Dom.」の読み方ですが、ドメーヌ、と呼びます。

では、「ドメーヌ」とは何でしょうか？

ブルゴーニュの「ドメーヌ」は、ブドウ畑を所有し、栽培・醸造・熟成・瓶詰めまでを自分たちで行っている生産者のことです。

では、「モノポール」とは何でしょうか？

「モノポール」というのは、特にフランスのブルゴーニュ地方のワインに多く見られる表記なのですが、単独所有している畑のワインのことです。

皆さん、意外にここで驚かれるのですが、ブルゴーニュの場合、一般的には、畑は１軒のオウチなり会社＝組織ですね、では所有していません。

日本でよくあるあるな、都会の賃貸畑（畝１筋とか、畳１枚分とかのスペースで枝豆作るのに畑借りたりしますよね）のように、数軒、あるいは数十軒でひとつの畑を所有します。もっとも、あちらのブドウ畑の場合は賃貸ではなく、勿論自己所有ですが。

ブルゴーニュの場合、畑の区分がものすごーーーく細かく分かれていて、当の所有者でも面倒なことになっているそうです。なんで？

それはある英雄さんが作った法律のお陰、と言うか、せい。

その面倒な法律作成に関わってしまったのが、かの有名なナポレオンⅠ世。法律の名前はそのものずばり、ナオレオン法典。一口に言ってしまうと、その法典の中に、均等分割相続というのがあります。つまり、親父さんが亡くなる、子供が3人いる。親父さんのブドウ畑は３人の子供たちに均等に分けますよ、という至って単純な法律なのですが、確かに公平ではありますが、おかげで、まあ、細かい細かい。結婚だー、離婚だー、いや、離婚ではなく、むしろ廃業する時の方が、ややこしいと聞きました。

で、そんなに所有するブドウ畑が細かく分割されることが多いブルゴーニュで、単独所有されるブドウ畑は非常に珍しい存在と言えるわけです。実際、ブルゴーニュ全域に限ってですが、この表記がなされているワインは200もないと言われていて、その希少性から高価なワインも多いのです。

その最高峰が、皆様のよく知られている “あれ” です “あれ” 。

ロマネ・コンティですね。

今日は、ロマコンの写真ではなく、マニアックなこのブログらしく、畑の写真で〆ましょうか。(^^;